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YO-KING
 ヨーキングこと倉持陽一。
 YO-KING OFFICIAL WEB SITE

GOLDEN BEST (1999)

 かつてYO-KINGが在籍していたオールドスタイル・ヒップホップユニット、ELEPHANT LOVE。 ラップの良し悪しは分からないが、多分それほど上手くない。韻も踏んでいないし、字余りである。ただ、自由で言葉数が多いラップという表現手法は若かりし日のYO-KINGにふさわしかった。物申す感じのリリックが小気味良い。健康的に楽しく生きるためのヒップホップだ。
 彼らは楽曲のクオリティにムラがあるが、ヒット曲をサンプリングして使い回しているこのベスト盤は間違いない。


2.大人は楽しい(アダルト・ミックス)
 言い回しのセンスが光る。ユーモアもあるし、真理でもある。声に出したいタイトル。
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9.パンツ丸見えマイクはOK
 不幸なんだけど明るい大島弓子の漫画の人間 やつら褒め称え突っ走ってけ
 漫画が好きなYO-KING。この歌詞が関係者の耳に届いたのか、のちに大島弓子「金髪の草原」が映画化するとき主題歌はエレラブだった。言ってみるものである。

音楽とユーモアの旅 (2004)



2.審美銃
 かっこつけ競争はもう飽き飽きだ オシャレ競争も本当にごくろうさん
 評価にとらわれず内なる審美銃(シンビガン)を頼ろう…という歌詞。確かにYO-KINGは昔からオシャレな感じはしない(失礼)。初期真心の映像を見ると、きまって二人とも普通な服(または、ぶっとんだ服)だ。
 サンボマスターが絶叫している。ユルさと暑苦しさの対比だ。
 dailymotiom [PV]


10.ベビーカートリップ
 平日の真昼間に散歩。ベビーカーを押して散歩中、ふとした瞬間に感じる幸せ。ミュージシャンを嫉妬する。
 彼の歌詞には、ちょくちょく「幸せ」や「幸福」が出てくる。宗教がらみの噂を聞いたことがあるが、この手の歌詞が連想させるのか。


11.サンキュー世界
 この曲はYUKIのJOYと対になっている(私の中で)。
 「おい、世界!」「いつも遊んでくれてどうもありがとう!」って世界に呼びかけてる。スケールと態度のデカさ、「死ぬまで世界に遊んでもらえる」という世界観、エレラブ時代に通じる。

スペース ~拝啓、ジェリー・ガルシア~ (2010)



1.スペース ~拝啓、ジェリー・ガルシア~
 素直は楽だぜ…単純で、いい歌詞。

2.ライセンス・トゥ・精神世界
 精神世界 探求する人 健康な日常 送れる人でなければいけない でもそれ出来ない人 精神生活興味ある場合が多い そしてダメになっていく
 普通の生活 無自覚無意識でやっている人こそすばらしい

 精神世界を探究するために要る「ライセンス」というタイトル。倉持曰く、それは「自然な、スムーズな日常の営み」とのこと。
 日々の生活(仕事・家事・学校なり人とのおしゃべりなり)…に没頭出来ない人は、精神世界に助けを求めがちな気がする。スピリチュアル?とか、宗教に入れ込んだり。自己啓発マニアになってみたり。そこまでは行かなくても、本・アニメ・ゲームみたいなファンタジーに浸りがちになったり。でも、日常の問題はほったらかしにして、そういう精神世界を探究しようとしても上手くいかなそうだ。

 身につまされる。倉持が自己啓発本を出したら買ってしまうと思う。